【大阪市天王寺区】壁から姿を現したキューピッド「窓辺で手紙を読む女」修復後世界初巡回「ドレスデン国立古典絵画館所蔵フェルメールと17世紀オランダ絵画展」9月25日まで
「光の魔術師」と称され、日本でもファンが多い17世紀オランダの巨匠フェルメールの作品をはじめ、同時代に活躍のレンブラントやメツーなどオランダの画家の名品(ドレスデン国立古典絵画館所蔵)が大阪市立美術館に集結。現在開催中(~2022年9月24日まで)の特別展「ドレスデン国立古典絵画館所蔵フェルメールと17世紀オランダ絵画展」プレス特別鑑賞会を取材させていただきました。所蔵美術館以外での公開は世界初となるフェルメールの「窓辺で手紙を読む女」の大規模修復後の姿を見ることができる貴重な展覧会。360年ぶりの新作とも言える、みずみずしさを取り戻した奇跡の一枚が話題になっています。
1979年のⅩ線調査で壁面にキューピッドの描かれた画中画が塗り潰されていることがわかったのですが、長年、それは画家自身が塗り潰したと考えられてきましたが…。2017年の調査で、フェルメール以外の人物によって画中画が塗り潰されたことが判明しました。
大規模な修復プロジェクトによってフェルメールが描いたオリジナルの絵画に360年ぶりに出会えるようになりました。絵画と合わせて楽しみたい修復の映像などもぜひチェックを。画中画のキューピッドの出現で、これまでこの作品が示唆すると考えられていた意味合いもガラリと変わってきそうです。
「誰が何のために塗り潰したのか?」、そんな謎解きの視点で作品鑑賞をされる方も多いのではないでしょうか。
約70点もの珠玉の作品が集まったこの展覧会では特に見やすさや期待感を生む会場設営に力が注がれたことを大阪市立美術館・篠雅廣名誉館長にお聞きしました。実際に展示会場を巡ってみて、とても見やすかったです。同会場で2022年7月16日(土)に開幕を迎え、素晴らしい作品群をもう観覧したという方もいらっしゃると思いますが、まだ会場へ足を運んでいなかった方、もう一度ゆっくり見てみたいという方も、会期は9月25日(日)までなのでまだチャンスがあります。少し秋の訪れを感じる頃に、美術鑑賞をすると印象も変わるかもしれないですね。「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」を楽しんでみてはいかがでしょうか?
※大阪市立美術館は同展覧会の後、大規模改修工事、2025年の再オープン予定です。
※許可をいただき、館内を撮影させていただきました。
ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展
会場:大阪市立美術館
会期:2022年~9月25日(日)まで
※新型コロナウイルス感染症の流行状況により、入場制限等を行う場合があります。
※災害などにより、中止・延期・変更となる場合があります。
土日祝(9月20日、21日、22日を含む)は予約優先制です。
※上記日程をのぞく平日の予約は不要です。
時間
午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
※9月3日、10日、17日、23日、24日は午前9時30分~午後7時(入館は午後6時30分まで)
休館日:月曜日(9月19日は開館)
※災害などにより臨時で休館となる場合があります。
観覧料(税込)
一般 2,100円 高大生 1,500円
大阪市立美術館はこちら↓